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坂口 陽太

家づくりのものさし

こんにちは、
設計士の坂口です。

家というのはそこに住まう人によってつくり方が大きく変わってきます。

年齢や人数、子供がいる方やいない方、親と一緒に住む方、夫婦のみで過ごされる方、ペットと過ごされる方など様々です。

子供の為に作った部屋や収納、タタミのスペース、自分の書斎、家族で集まるリビング等。

それが、住んでいく時間の中で自分の家となっていく。

子供が付けたキズや汚した壁、色が変化していく床、家ができた時とは違った愛着が生まれ馴染んでいく。

毎日見るものだから分かりにくい事もあるが、それもまたふとした瞬間に思い出になります。

変わらない事もあります。

ぼーと外の景色を眺める時間や窓を開けて自然の風が家に流れてくる瞬間など、何年経っても色あせないものは心地良さを与えてくれます。

 

 

私は今までたくさんの家づくりに携わってきました。

それぞれの家づくりのものさしは違うけれど、望まれている事は同じ幸せを感じられる家にしたいという事。

家づくりの基準は住まう人で変わりますが、性能が高い家、高級な設備が整った家、大きな家、コストパフォーマンスが良い家等多様にありますが、私は目に見える数値や価格で図れないものも大切ではないかと思います。

家という大きなものさしの中にたくさんの小さなものさしがある。

それぞれの家庭で豊かになる暮らしのものさしがあり、その役割を果たすのが、私達設計の役目であると思っています。

坂口